東京で2024年初雪を観測。降雪から雪解けまで、幻想の2日間を追う

2024年2月5日、東京都で初雪を観測した。

この影響により首都高速道路は広い範囲で通行止め、JR青梅線や西武有楽町線、ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線が運転を見合わせた。


雪は5日夜のうちに止み、6日朝には小雨へと変わった。

雨と除雪作業により、6日夜にはほとんど雪は残っていなかった。


この記事では、東京の「初雪が降った日」とその翌日、「雪が除雪された日」の2日間の様子をリポートする。


2月5日。正午頃に池袋駅(JR、西武、東武)を出発。雑司が谷駅(東京メトロ)まで歩き、再び池袋駅まで戻ってくる間の街の様子を記録した。


冷たい雨が降り始めたのは正午頃。池袋駅東口前は普段よりも人が少ない。政府による「不要不急の外出自粛の呼びかけ」も影響しているかもしれない。

写真は午後12時40分頃の「無印良品 池袋西武店」前。


午後1時頃には霙(みぞれ)に変化。白い粒が写真に写る大きさになった。気温は1度。


酒屋の軒先に逃れる小学生たち。


14時頃から降雪量が増え始めた。

ジャンパーの上に落ちた雪は、解けることなく白い粒として残る。霙(みぞれ)から雪に変わったようだ。


そうして、約2時間で池袋駅に戻ってきた。

初雪の日の東京。普段よりも街に人が少ないぶん、働く人の姿が印象に残った。

スーツ姿のサラリーマン、バイクを走らせる配達員、工事現場でクレーン車を動かす作業員……。

凍えるような寒さのなかで仕事を遂行する彼らの姿が際立って見えた。


翌、2月6日午前10時頃。場所は池袋駅東口前である。

降り続く小雨のため、多くの人が駅のコンコース内で横断歩道の信号が変わるのを待っている。


駅前の人通りが多い場所は、車道、歩道ともに既に市の職員らによって除雪されていた。

雪は中央分離帯や歩道の脇に残っていた。降り続く小雨による影響か非常に水っぽく、踏むとすぐに解けてしまう。


都心部ならではの光景だ。雪は降り積もることなく、一日ですぐに水っぽくなってしまう。そしてすぐに除雪される。

結局この日は一日中 小雨が降り続いていた。


午後19時頃、池袋駅東口前。

グジュグジュとした水っぽい雪は解けてなくなり、道路脇に寄せられた塊が点在する状態になっていた。除雪によって積み上げられた雪と、歩行者によって踏み固められた雪だ。踏まれて固くなった雪はツルツルとしていて滑りやすい。なるべく雪を踏まないよう、避けながら歩く人が多かった。


こうして、東京の初雪は幕を閉じた。

鉄道や飛行機に一部遅れ・運休が出たものの、次の日の夜にはほとんど普段通りに生活ができる状態になっていた。働く人が働く人を助ける、そんな社会の構造を感じる2日間であった。


参考資料:
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240205a.html

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ライター
山沢智知

報道写真を撮影しています。近代史、地域史、風景史。取材したことは、WEBメディア「惑星レコード」で記事にしています。稀に小説も書きます。日経「星新一賞」、北九州市立文学館「子どもノンフィクション文学賞」受賞。アイコンは拙著の短編アニメから巨大うさぎ。

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